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保育実習では、毎日の記録として日誌や指導案といった提出物など、書かなければいけない書類がたくさんあります。
そのなかでも、実習生が書き方に悩むものは、保育実習のレポートです。
実習レポートの書式は、学校や実習先で決められたものを使用することがほとんどだと思いますが、その中には『実習で学んだこと』という項目があることがあります。
実習の中では、身をもって学ぶことが多いため、実際に改めて実習先の先生や職員の方に『教えていただく』ことは、実際には多くはありません。
そのため、学んだことを振り返ると、『あれ、今日どんなことがあったっけ。忙しくて必死で覚えていない・・・」そんな日もあることでしょう。
この記事では、保育実習のレポートの書き方を例文をまじえながら解説していきます。
保育実習で学んだこと例文
保育実習で学んだことの例文を、保育実習の1回目・2回目と、年齢別に紹介していきます。
めまぐるしく過ごしている実習期間で、疲れているところ毎日の振り返りをしてレポートを書くことは大変ですが、頑張っていきましょう。
それでは、順にみていきましょう。
保育園実習1回目の例文
【例文】
今回の実習では、保育園の1日の流れを知り、子どもたちとたくさん関わりをもつという目標を立てて、実習に臨みました。
保育園では、子どもたちが登園する前から、先生方が受け入れ態勢を整え、登園してくる子どもたちの指針をして1日が始まり、決められている1日の流れにそって規則正しい生活を送っていることがわかりました。
しかし、実際には、子ども一人ひとりに合わせた先生方のあたたかい関わりで、柔軟に1日を過ごしており、子どもたちがのびのびと過ごしている姿が印象的でした。
子どもたちは、登園してから、保護者の方と離れるときに泣いてしまう姿が見られた子もいました。
先生方がやさしく受け止めてあげ、気持ちを切り替えることができると、お友だちと楽しそうにあそぶことができ、先生方の声かけの仕方など、とても勉強になりました。
子どもたちと関わる中で、どのような声かけをしたらよかったのかと悩む場面が多くありました。
先生方から学ばせていただいたことをしっかりと身につけ、今後の自分につなげていきたいです。
上記は、1回目の保育実習に参加した場合の例文です。
1回目は、まずは知ること・知って学ぶことからはじめましょう。
ただただ保育園の流れに身をまかせていては、あっという間に時間は過ぎ去ってしまいます。
自分の中で、何を目標にするかを明確にして実習に臨むことで、レポートは書きやすくなります。
保育園実習2回目の例文
【例文】
今回は、2回目の実習に参加しました。
今回の実習では、年齢による保育の違いを知り、保育者の援助の方法を学ぶという目標を立て、前回よりもさらに理解を深めようと、保育実習に臨みました。
学校では、年齢別の保育内容について勉強してきましたが、実際の保育では、学校で学んできたこととは異なる点が多く、気づかされたことがたくさんありました。
例えば、同じ年齢でも製作が得意な子・苦手な子がいる中で、はなみを上手に使える子とそうでない子がいたり、年齢でできる・できないを振り分けることは難しいのかもしれないと感じました。
しかし、担任の先生は、子ども1人ひとりに適切な援助をしており、全員が楽しく最後まで製作ができるように配慮されていました。
先生の姿をみて、年齢だけでなく、その子のレベルに合わせた適切な保育を行うことが大切なんだなと感じました。
上記は、2回目の保育実習に参加した例文です。
年齢別による保育の違いを知ることを目標にして保育士に臨みました。
学校で学んできたことと実際の保育現場では全然違い、「この年齢だからこれができる」と決めつけてはいけないことに気づいた点がポイントです。
0歳児クラスの例文
【例文】
0歳児の子どもたちは、担任の先生との信頼関係があり、安心して過ごす姿が見られました。
実習生の私のことを見て、人見知りをしている子もいましたが、大切な成長過程ということがわかり、安心しました。
実習生の私のそばにいても大丈夫な子がいたため、0歳児クラスの子どもとスキンシップをとることができました。
0歳児でも、理解力があるということがわかり、言葉は発せなくても、大人の話していることには理解を示して行動できていて、驚きました。
0歳児クラスでは、様々なわらべうたあそびを取り入れ、ゆったりとふれあいあそびを楽しみ、子どもたちがにっこりとうれしそうに笑ったり、うれしく感じました。
0歳児クラスの実習では、赤ちゃんが泣いてしまって関われなかった、なんてこともあります。
実際には、子どもの身の回りのお世話を一番必要とする年齢ですので、触れ合う機会が最も多いのが0歳児かもしれません。
先生方の声かけや、働きかけを間近で学ぶことができるので、よく見て学び、疑問に思うことがあれば、担任の先生に質問してみましょう。
1歳児クラスの例文
【例文】
今日の実習では、1歳児クラスに入らせていただきました。
1歳児クラスでは、大人が話していることは理解している様子が見られましたが、まだ言葉を発することがむずかしく、つい手がでてしまい、子ども同士でトラブルになる場面が多々ありました。
子ども同士のトラブルでは、お互いにお互いの思いがぶつかり、言葉がでないことで先に手がでてしまうということがあるということを担任の先生からおしえていただきました。
その際、どちらが悪いと決めつけるのではなく、子どもたちの気持ちを受け止め、くみとって、それぞれの気持ちに寄り添いながらトラブル解決に導いているということ、保育士が介入することによって、子どもたちは思いを伝え合うことができるのだと知りました。
保育士は、子どもの気持ちを代弁することも大切だということがわかりました。
今後子どもたちと関わっていく中で、決めつけるのではなく、行動の裏にある思いや気持ちを受け止めるということを大切にしていきたいです。
1歳児クラスでは、たたいたり、噛んだり、どうしてもトラブルが起きてしまうことがあります。
その際、保育士が止めようとしても間に合わず怪我につながってしまうということも少なくありません。
子どもたちの行動の裏には、必ず何かきっかけがありますし、何か思いがあるはずです。
原因となった出来事や気持ちを保育士が理解したうえで、いけないことだったということを丁寧に子どもたちに伝えていくことが大切です。
2歳児クラスの例文
【例文】
今日の実習では、2歳児クラスに入らせていただきました。
2歳児クラスの子どもたちは、『自分でやりたい』気持ちが強く、私がそれに気づかずに、子どもの手伝いをしてしまったことで、「やめて!じぶんで!」と言われてしまいました。
初めは戸惑ってしまいましたが、自分のやりたいという気持ちを尊重するべきだったと反省しました。
2歳児は、何でも自分でやりたいという意欲的な姿が多く見られます。
子ども自身がやってみて困ったときには自分から「てつだって」と大人を呼ぶので、子どもからのサインがあるまで今度からは待ってみようと思いました。
2歳児クラスは、大人のサポートと、子どもの意欲的な気持ちがぶつかってしまうことがあります。
『なんで?』と大人が思ってしまうことも多々ありますが、気持ちをぐっと心を広くもって、『見守る』ということが大切になります。
2歳児は、よく聞く『イヤイヤ期』の時期でもありますので、対応の仕方に苦労する実習生も多いです。
対応の仕方に困ったときは、担任の先生に聞いてみましょう。
3歳児クラス(年少)の例文
【例文】
今日は3歳児クラスで部分実習をさせていただきました。
保育内容は、しっぽとりゲームでした。
簡単なルールで、3歳児にはできそうな内容で設定したつもりでいましたが、予想していた子どもの姿とは違った姿が多く見られ、反省点も多くありました。
まずはじめに、全員で一度に行ったことで、子ども同士でぶつかってしまうことや、しっぽをとられていても走り続ける子に対して怒ってしまう子がいるなど、トラブルになってしまうことが何度かありました。
あそびの途中でもルールを知らせたりしましたが、走ることで気持ちが高まり、子どもたちに実習生の声が届かないこともありました。
担任の先生からのアドバイスをいただき、全員で一度に行うのではなく、始めは少人数から始めて(男女で分けるなど)最後は全員でやってみたり、時間を設定して何度でもしっぽを復活できるルールにするなど、工夫することであそびがもっと楽しめたのかなと感じました。
次回からは、今日の反省をふまえて、活動の内容な指導の仕方を工夫していきたいと思います。
3歳児で実習を行った際の例文を紹介しました。
予想される子どもの姿を記載しますが、実際には大体が予想外な姿が見られます。
様々なトラブルにそなえて、援助や予想される姿をすべて記載することも大切ですが、実際に行って実感、反省することで、次につながっていきます。
設定保育で気づくことは大切です。
設定保育のあとには、担任の先生との反省会がありますから、その際の内容を実習レポートに書くとよいでしょう。
4歳児クラス(年中)の例文
【例文】
今日は4歳児クラスで、紙芝居の読み聞かせを行いました。
紙芝居を読む際には、早口にならないこと・大きな声で読むことに注意してやってみました。
緊張していたものの、この二点に気を付けることで、子どもたちは集中して聞いてくれていました。
しかし、読んでいる途中に、「次はこうなるんだよ」と次の展開を次々に口にする子がいて、それに対してどのように対応すればよいのか迷いました。
子どもに注意することで楽しめない空気になってしまうのが嫌で、今日は何も注意できませんでした。
今後は先生方の読み聞かせの様子から対応方法を学び、次につなげていきたいです。
4歳児クラスでは、子どもと大人のやりとりはスムーズになりますが、その点どこまでが許容範囲なのか迷ってしまうこともあります。
保育実習の中で、先生方の姿から学ぶことはたくさんあります。
見て学び、わからないことは確認して、自分の力につなげられるようにしていきましょう。
5歳児クラス(年長)の例文
【例文】
本日は、自由あそびの中で、子どもたちと工作をしました。
5歳児の子たちは、みんな上手にはさみが使えるものだと思っていましたが、実際には苦手な子もいて、はさみの使い方にも個人差があることを知りました。
5歳だからできるのではなく、一人ひとり違った対応が必要な場面があるということを知り、今後の実習にいかしていきたいと思いました。
年長の中でも、個人差がある場面は多々ありますし、これはどの年齢にも考えられることです。
子どもたちと関わっていく中で、今後の保育にいかせそうなポイントはたくさんあります。
どんどん見つけていきましょう。
幼稚園実習の例文
【例文】
今回の幼稚園実習では、子どもたちの思いの表現方法を知り、子どもたちの考えや思いを尊重して、気持ちに寄り添うことを意識して実習に臨みました。
一番印象的だったことは、積み木の作品の作成場面です。
子どもたちが5人で積み木を作り、その日は「明日もあそぶからこのままとっておきたい」という声があり、先生が「じゃあ看板をつくっておいておこう」という会話がありました。
子どもたちは『こわさないでね。あしたもあそぶよ。』と紙に書いて、積み木のところに紙をおいておきました。
私は、あそんだものはその日に片づけるという風に思っていました。
子どもたちが満足できるまであそびこめるというのは、このようなことなんだなと知ることができました。
子どもたちは翌日もたのしんであそび、満足できたことで片付けも楽しんで行っていました。
あそびこめる環境づくりは、とても大切なものだと感じました。
幼稚園では、保育園とはちがったあそび方で、ギャップに驚くことがあります。
保育園と幼稚園、それぞれの良さがありますので、たくさんのことに気づいて、レポートに書いていきましょう。
施設実習の例文
【例文】
今回の実習では、0・1歳児の小さな子どもとの関わりをもてたことがうれしかったです。
乳児院の生活の流れを知ることに重点をおいてしまっていたため、子どもとじっくりと関わることを後回しにしてしまうことがありました。
先生方が子どもたちとふれあいあそびをしたり、子どもの目を見て声をかけ、子どもたちが笑顔になる瞬間を見ることができました。
子どもは小さいときから、大人の愛情に触れることで、愛着関係がうまれるのだなと感じました。
子どもと先生の信頼関係があるからこそ、子どもたちが安心してのびのびと過ごすことができているのだなと学ぶことができました。
施設実習は、乳児院や障がい者施設など、実習先はさまざまです。
私自身は施設実習は障がい者施設へ行きました。
保育士を目指すのであれば、乳児院に実習に行ってみたかったと今は思います。
しかし、どの実習先でも学ぶことはたくさんあります。
1日ひとつでも印象的に残るエピソードを見つけましょう。
実習を通して学んだことレポート・保育
実習を通して学んだことのレポートは、実習全体を振り返ってみましょう。
毎日のレポートの提出で大変なこともあり、最後に実習を通して学んだことを記載しなくてはなりません。
毎日実習でレポートを書いてきたのに、全体的なレポートとなると、また書き方に悩んでしまうことがあるかもしれません。
実習を通して自分の中で見つけた課題を明確にすることで、今後の自分にもつながっていきます。
保育実習レポートの書き方
保育実習のレポートの書き方は、どのようにすればよいのでしょうか。
書き方のポイントを紹介しますので、このポイントをおさえておけば、レポートは書きやすくなるでしょう。
レポートの書式・文字数
書式は学校指定のフォーマットで文字数が決まっている場合は、8割~9割程度にまとめることがポイントです。
保育実習のレポートは、現在ではパソコンで書くことが多いようです。
しかし、園によっては書式や紙のサイズが決まっている場合がありますので、それにしたがって設定するとよいでしょう。
誤字脱字
レポートができたときには、誤字脱字がないかしっかりと見直し・確認することが大切です。
文字表現に悩んだときは、辞書やネットで調べ、正しい言葉を使いましょう。
パソコンのツールでは、誤字脱字を見つけてくれるので便利ですが、本来の正しい表記の仕方などを覚えておくと、自分の知識として身に付き、今後役に立つでしょう。
文末を統一
レポートの内容によって、文末を『だ・である』か『です・ます』のどちらかに統一しましょう。
文末の表現がずれていると、文章自体がちぐはぐな印象になるかもしれません。
また、「~と思う」といった文末は、感想文に見える可能性があるため、「~と考える」「~と感じる」といった表現に置き換えることもポイントです。
まとめ
この記事では、保育実習のレポートの書き方を例文をふまえて解説してきました。
保育実習では、ただでさえ体力や頭を使い、気も使って毎日疲れてしまいますが、実習の中で学ぶことはたくさんあります。
実習で学んだことは自分の力になりますので、保育士になるためには自分にどのような課題があるのかを明確にすることも大切です。
ぜひ、レポートを通して、自分を振り返り、保育士になるために頑張っていきましょう。