噛みつき・発達障害2・3・4歳。強度行動障害や知的障害も解説! - 花ママの便利帳

噛みつき・発達障害2・3・4歳。強度行動障害や知的障害も解説!

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保育園や幼稚園で仕事をしていると、子どもの噛みつきの場面に出会うことがあると思います。

私も幼稚園教諭をしていましたが、特に2〜4歳児では噛みつきを目撃することが多かったです。

 

クラスの中に噛みつき行動をする子がいると、担任としては片時も目が離せず、なかなか困った状況になりますよね。

噛み付いてしまうことで、その児だけでなくその保護者までもが、クラスの中で居心地が悪くなってしまうことがあります。

 

この記事ではそんな噛みつき行動の理由や対応についてを、発達障がいのお話も交えながらお伝えします。

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噛みつき・発達障害

子どもの噛みつき問題の多くは、自分の気持ちを言葉で上手にうまく伝えられないことが原因です。

幼児の運動発達についてお伝えすると、段階として身体の中心から末端へと進んでいきます。

その為手を出すよりも、先に口が出てしまいがちなのです。

この仕組みを知ると、幼い子どもほど手よりも先に口が出やすい(噛み付く)というのが理解できると思います。

 

発達障がいのあるお子さんの場合、発達の遅れや言葉が出ない場合が多く、噛みつくことでしか嫌という気持ちを表現できないことがありす。

噛みつきをすることで、大人が反応してくれることを学んでしまうことがあります。

その反応を楽しんでしまうこともあるのです。

ですが、噛みつき行動だけで発達障害と断定するのはやめましょう。

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2歳で噛む・発達障害

2歳児の場合だと、まだ発達障がいの判断をすることはかなり難易度が高いです。

 

2歳児は全体的にまだ言葉の発達やコミュニケーション能力が未完全ですので、噛み付くという行動に出てしまうことも多いのです。

お友だちとのおもちゃの取り合いの場面で、上手く「嫌」「返して」と伝えられず、噛んでしまうということがよくあります。

 

そんな時には叱るよりも先に、その子の気持ちを言葉で代弁してあげましょう。

その繰り返しの中で、少しずつ語彙が増えて噛み付く行動が減ってくるかもしれません。

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3歳の噛みつき・発達障害

段階として保護者がまだ発達障がいに気付いていない場合や発達を気にして相談した場合、3歳児検診で「発達障がいの疑いがある」と言われることが多いです。

保育士としても、3歳が発達の見極めの第一関門だと認識する必要があります。

年少の間の一年で、どこまで集団生活に溶け込んでいけるかしっかりと見極めていきましょう。

 

この時期に噛みつきがある場合は、保護者にも発達障がいの可能性を踏まえながら、しっかりと伝える必要があります。

ただ、3歳児の時点だと性格の幼さや感情のコントロールの点によって、噛みつきをしている場合もあります。

その為噛みつきだけでなく、その他の気になるところもしっかりと確認しておきましょう。

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4歳の噛みつき・発達障害

4歳にもなれば、自分の気持ちを相手に伝えることができるようになってくるでしょう。

これまでにお友だちとのやり取りを数多く経験していますので、大抵の場合は言葉で気持ちを表現することが可能です。

ですが、個々の発達の段階によってはまだそこまでの成長を遂げていない場合もあります。

 

この年齢でまだ噛みつき行動がある場合は、発達障がいである可能性が上がります。

言葉の発達、コミュニケーション能力の低さ、相手の気持ちを理解できないなどのことがある場合は、専門の機関に相談する必要があると考えます。

早めに専門機関で個別に指導を受けることで将来的な成長の仕方が大きく変わってきます。

子どものためにも、早めに相談することが必要なのです。

 

幼稚園や保育園の場合は、月に1〜2回市から臨床心理士や障がいの専門職の方が巡回にくるのではないでしょうか。

そういった機会に、個別の紹介状を書いて相談対象にあげるのも一つの手です。

保護者の了解がなくとも、幼稚園・保育園での相談対応は受けてもらえます。

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強度行動障害の噛みつきへの対応

まずは強度行動障害とは何かご説明します。

強度行動障害とは、下記の様な危険な行為が、高頻度かつ高強度に見られる場合に考えられる障がいです。

  • 自分自身の身体を叩く
  • 壁に自分の頭を打ちつける
  • 急に道路に飛び出してしまう
  • 相手を叩くなど危害を加えてしまう

 

強度行動障害の場合、自分自身もしくは周囲の人々に著しく影響を及ぼしてしまう為、早い段階から特別な支援をすることが必要です。

相手に危害を加えてしまうという点において、噛み付くという行動が当てはまるのです。

この障がいの背景には、知的障害・自閉症などがある場合がありますので注意しましょう。

 

厚生労働省では強度行動障害がある人を支える為に大切なこととして5つの原則を挙げています。

  1. 安定して通える日中活動
  2. 居住内の物理的構造化
  3. 1人で過ごせる活動
  4. 確固としたスケジュール
  5. 移動手段の確保

こちらにも注目して、噛みつきへの対応をしましょう。

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知的障害の噛みつき

知的障害とは、知的機能の障がいが発達期(主に18歳未満) にあらわれます。

幼稚園・保育園に通う子どもたちは障がいの見え始めの段階と言えるでしょう。

日常生活の中でたくさんのやりにくさと不自由さが生じますので、特別な支援が必要です。

 

知的障害があるお子さんの場合、相手の気持ちを考えることや自分の気持ちを相手に伝えることが難しい為、噛みつき行動に出てしまうことも多いです。

 

この場合はしっかりと気持ちの受容をした上で、噛みつき行動を起こしてしまう前に手助けをすることが必要です。

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自閉症の噛みつきはなぜ?

自閉症は、対人関係の障害、コミュニケーションや言葉の発達の遅れなどが起こります。

噛みつき行動に出てしまう条件は揃っているということなのです。

 

言葉が話せる場合でも噛みつきは起こります。

言葉の出る・出ないに関わらず、自閉症がある場合は対人関係がうまく築くことができないので自分の気持ちを噛み付くという行動で示してしまうのです。

 

私が見てきた自閉症の方の中には、電車内でたくさんの人に囲まれることがストレスで腕を噛み続ける方もいました。

このように他人に噛み付かなくても、自分の腕を噛んで気持ちを抑制しようとしている場面も見かけます。

そんな姿を見ると必死で自分の気持ちを押し殺しているのだと感じ、心が痛くなります。

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自閉症の噛みつきへの対応

私が幼稚園で仕事をしていた頃、心理士さんからこのような話を聞きました。

「障がいをもつ子どもは失敗経験を多くしてしまうほど、余計に問題行動が増えてしまう場合がある」ということです。

 

ただでさえ自分の気持ちをうまくコントロールできず、伝えることもできなくて辛いのです。

「ダメよ!」と叱られても、なぜダメなのか、なぜしかられたのなぜ叱られたのか理解できないお子さんも多いです。

噛み付く→叱られる→何がいけないのかわからない→イライラやモヤモヤが募る→また噛む…という悪循環に陥るのです。

 

そのため、まずは「噛み付く」という問題行動を起こさせないことが大切です。

未然に防いだことにより、噛まなくても伝わったという成功体験に切り替わるようなのです。

噛まずに我慢できたらたっぷりと褒めましょう!

 

噛みつきは咄嗟に起こることですので、噛む前に止めるというのはなかなか難しいです。

しかし、それができれば少しずつ子どもの方から助けを求めるようになってきます。

困った時には先生が助けてくれる、先生なら気持ちをわかってくれると学ぶのです。

求め方はそれぞれでしたが、目をこちらに向けたり、泣きながらこちらに来たり、という行動に進展しました。

 

これはあくまで私の場合ですが、こういった対応を続けることで、噛みつき行動を減らすことができました。

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自閉症の噛みつきグッズ

噛み癖や自傷行為のある方向けのグッズとして、首からかけるプラスチックパイプが出ています。

 

服や爪などを噛む子には、チューイー・チューブがおすすめです。

凹凸や形の違いで、様々な刺激を得ることができます。

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このような赤ちゃんの歯固めも、噛みつきグッズとして利用できるでしょう。

 

また、「するめ(あたりめ)」の様なしっかりと噛むことが出来る食品もおすすめですよ!

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まとめ

噛みつき行動は、側から見たらとても危険で困ってしまう行動の一つです。

しかしその行動の背景には、子どもたちの自分の感情をうまく伝えられない辛さが隠れているのです。

 

保育士はその気持ちをしっかりと受け止め、少しでも過ごしやすい環境を提供できるように配慮していくことが大切ですね。

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