保育園の大きな行事のひとつの運動会。
運動会のありかたは、時代とともにかわってきています。
これまでは「がんばればできる!」「むずかしいことにも取り組む」風習がありましたが、最近は【無理をしないで取り組めるもの】に変わってきています。
また、運動会の縮小や簡素化なんてこともあるでしょう。
そんな運動会の練習では、どんなことをねらいとして取り組んだらよいのでしょうか。
この記事では、運動会の練習のねらいについて解説していきます。
運動会練習のねらい・保育園
保育園の運動会練習のねらいは
- からだを動かす楽しさを知る
- 日頃行っていることを運動会の競技として取り組み、達成感をかんじる
- 友だちと協力することの大切さを知る
子ども達にとっては運動会の練習から本番までが経験のひとつです。
無理に練習に参加したり、むずかしいことにチャレンジさせるのではなく、日頃から取り組んでいることを盛り込んだ内容にすることで、子どもたちも保育士も負担が少なく取り組むことができます。
例えば、競技の中に縄跳びを盛り込んだ内容だとします。
年長さんでも全員が縄跳びができるとは限りません。
運動会の競技でわざわざできない子を見せるということは、しなくても良いです。
そのため、縄跳びを別の方法で取り入れたり、縄跳び以外の案も考えると良いでしょう。
全員ができる内容のもので考えていきましょうね。
私の過去の失敗談ですが、年長さんで借り物競争を行いました。
借り物はカードをめくってひらがなを読むのですが、当時のクラスの中に1名だけひらがなが読めない子がいたのです。
家庭環境では保護者が協力的でなく、子どもの成長にも心配な面がありました。
運動会で競技でひらがなを読むということで、保護者の協力をお願いしましたが、適当に流されてしまい、結局その子はひらがなが読めないまま当日をむかえました。
保育士がカードのそばにいて補助したため、ひらがなが読めなくても一生懸命競技に参加しましたが、今思い返せば、絵で伝えるとか、借り物競争ではない内容にすればよかったなぁと思います。
若かったのでそこまでの配慮もできなかったという、私の反省です。
今になって【子どものペースに合わせて無理なく】ということが痛いほどわかるようになりました。
運動会練習のねらい・0歳児
0歳児の運動会練習のねらいは
- 保育士と一緒に運動会練習に参加する
- 友だちや保育士と一緒に大勢の前にでて参加する
- はじめての運動会に向けて体調管理に気を付ける
0歳児は、はじめての運動会です。
練習は、総練習くらいしかしないかもしれません。
また、園によっては保護者と一緒に参加するだけの親子競技という場合もあるでしょう。
運動会練習のねらい・1歳児
1歳児の運動会練習のねらいは、
- 運動会に向けて、お友だちと一緒に練習に参加する
- いつもとは違う雰囲気の中で、無理なくそれぞれのペースで運動会練習を楽しむ
改めて運動会練習となると、いつもと雰囲気が異なります。
練習だとしても、慣れるまでに時間がかかってしまう子もいるかもしれません。
一人ひとりのペースに合わせて、無理なく練習に参加できるといいですね。
運動会練習のねらい・2歳児
2歳児の運動会練習のねらいは、
- 運動会練習に友だちと一緒に楽しく参加する
- 大きいクラスの友だちの競技をみて期待をふくらませる
- 友だちの応援をしたり、運動会に向けて気持ちを高める
2歳児になると、物事の理解力がつき、運動会練習も楽しくなってきます。
やる気に満ち溢れた2歳児さんって可愛いですよね。
やりたい!の意欲的な気持ちを大切にしてあげたいですね。
運動会練習のねらい・3歳児(年少)
3歳児の運動会練習のねらいは、
- 人から応援されることで、よろこんで取り組むことができる
- 友だちと一緒に協力し、たのしく運動会練習に参加する
- 勝ち負けを意識し、意欲的に参加する
3歳児になると、勝った!負けた悔しい!そんな風に感じる子もいるでしょう。
実際は、運動会は勝敗より、【自分自身ががんばった・できた】ところが重要だと思いますが、子どもが勝敗を感じることも、ひとつの経験ですよね。
運動会練習のねらい・4歳児(年中)
4歳児の運動会練習のねらいは、
- 友だちと協力する喜びを知り、運動会に向けて取り組む
- 大きな声で応援したり、人から応援されることで、思いやりの気持ちを育む
小さい子を応援することはもちろん、お友だちを応援する気持ちって大切ですよね。
4歳児さんには、思いやりの気持ちをもって運動会練習に取り組んでもらいたいです。
競技の中では、個人走だけでなく、みんなで協力する競技に取り組むのもポイントです。
運動会練習のねらい・5歳児(年長)
5歳児の運動会練習のねらいは、
- 保育園最後の運動会に向けて楽しく取り組む
- 友だちと協力する気持ちを大切にする
- 自分の力を出し切ることを目指す。
5歳児は、保育園最後の運動会になります。
練習の段階から、子どもたちの気持ちは、これまでと変化があるかもしれません。
子どもたちの気持ちに寄り添いながら、最後の運動会に向けて、練習も」モチベーションがあがるように取り組んでいきましょう。
運動会の予行練習のねらい
運動会の予行練習のねらいは、本番に向けて、競技の流れや内容を確認し、練習することで、スムーズな運営を目指すことです。
- 思い切りからだを動かし、友だちと競い合うことを楽しむ
- 運動会に向けて友だちと協力して取り組む
- 練習の日々を積み重ね、本番に向けて練習に励む
年齢別のねらいにそって取り組み、運動会に向けて練習を積み重ねましょう。
まとめ
この記事では、運動会練習のねらいについて解説してきました。
運動会は、子どもたちも保育士も、大きな行事で緊張します。
子どもたちは保護者が大勢見守る中、競技に参加するのですから、緊張もすることでしょう。
子どもたちが無理なく練習に参加し、保育士は子どもたちのモチベーションを保ちながら、運動会にむけて取り組んでいきましょう。