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毎日の保育で欠かすことのできない読み聞かせ。
絵本や紙芝居の持ち方や読み方のコツがわからなくて、なかなか読み聞かせに集中できないなんてこともあるかと思います。
この記事では、読み聞かせの絵本・紙芝居の持ち方、読み聞かせのコツについてわかりやすく解説していきます。
絵本のページのめくり方や紙芝居の引き抜き方も決まった形で行うことでスムーズに読み進められます。
これを読めば、自分の読み聞かせが「本当にこれであってるのかな?子どもたちの反応がイマイチな気がする…。」なんて悩みもスッキリ解決します!
読み聞かせとは、ただ読むだけではありません。
子どもたちの反応を拾い上げながら読んで聞かせることで、想像力や感性を養っていくものなのです。
絵本や紙芝居の1ページ1ページに思いを込めて、場面展開も演出にしていきましょう。
絵本や紙芝居にもねらいを持って、年齢に合ったものを選んでいくことも必須です!
読み聞かせのコツを知れば、絵本や紙芝居の世界に子どもたちを引き込んでいくことができますよ。
これを読んで、明日からの保育で早速実践してみてくださいね!
絵本の読み聞かせの持ち方
「絵本や紙芝居の持ち方なんて何でもいいでしょ?」なんて大間違いです!
子どもたちがイマイチ読み聞かせを楽しんでくれない原因が、絵本や紙芝居の持ち方にあるかもしれません!
まずは、読み聞かせするときの絵本の持ち方についてです。
正しい持ち方を身につけることで、読み聞かせのしやすさが変わってきます。
子どもに見えやすいことはもちろん、読み聞かせる側も文章が見える持ち方をすることが大切です。
読み聞かせる子どもが、どこにいるのかによっても持ち方は変わってきます。
膝の上や隣など横並びで読む場合は、子どもに見えやすいように絵本を支えていればOK。
横並びでの読み聞かせは、1対1や家庭での読み聞かせで多く見られるかと思います。
この場合、子どもに見えやすい=読み手にも見えやすいことが多いので、手で絵を隠してしまうことがないようにしっかり絵本を開いて持ちましょう。
向かい合わせでの読み聞かせは、集団に向けてという場面で多くなってきます。
片手で絵本を持ち、片手でページをめくることが基本になります。
子どもに見えることだけを考えると読み聞かせづらくなってしまいますよね。
保育士は、この向かい合わせの読み聞かせがほとんどです。
絵本の持ち方・保育士
保育士として読み聞かせするときは、対面で読み聞かせる場合がほとんどですよね。
その場合の絵本の持ち方や姿勢についてです。
絵本は下から支えるように持ちます。
絵本の前面には人差し指から小指が見える形になりますね。
絵本の位置は自分の肩の高さにすると子どもからも自分からも見やすいです。
絵本を持っている手の人差し指から小指でしっかりページを抑えておきます。
絵本が上向き・下向きに傾いてしまうと見づらいので、子どもの顔に平行になるように意識してくださいね。
文章を読む際には、若干のぞき込むようにして読んでいきます。
体ごとのぞき込みすぎて、子どもたちの視線を遮ってしまうことのないよう顔だけでのぞき込む感じで読み聞かせていきましょう。
絵本には右開きと左開きのものがあります。
右開きは、本文が縦書きになっていて右から左へ読み進めていくものです。
自身で読み進めていくときには左側のページをめくっていきます。
左開きは、本文が横書きになっていて左から右へ読み進めていくものです。
自身で読み進めていくときには右側のページをめくっていきます。
右開きでも左開きでも、絵本を下側から支える持ち方や絵本を肩の高さで見せる部分は同じです。
絵本の開き方によって、持ち手やめくり方が変わってきます。
絵本(右開き)の持ち方
右開きの絵本の場合は、左手で持って右手でページをめくります。
右手持って左手でページをめくることもできますが、めくったあとの文章が遠くなってしまうので読みづらくなってしまいます。
ページを向こう側からこちら側にめくってくるイメージですね。
めくったページは、左手の中指から小指でしっかりおさえておきましょう。
絵本(左開き)の持ち方
左開きの絵本の場合は、右手で持って左手でページをめくります。
右開きと同じように、ページを向こう側からこちら側にめくっていきます。
めくったページも右手の中指から小指でおさえておきます。
絵本の読み聞かせの始め方
絵本の読み聞かせの始め方は、導入として歌や手遊びから始めていくパターンが多いです。
読もうとしている絵本に動物が出てくるのなら、動物の手遊びや歌を歌って読み聞かせに繋げていきます。
手遊びは、最後が「てはおひざ」で終わるものなどを選んで落ち着いた雰囲気を作れるものを選びましょう。
そうすることで、子どもたちもより一層絵本に興味を持って見てくれますよ。
読み聞かせのめくり方は?
絵本のめくり方は、絵本の流れを遮らないように自然に行うのがポイントです。
ページをめくるのに手間取ってしまうと、見ている子どもたちも絵本の世界に入り込めなくなってしまいます。
流れによっては、すぐにめくるのではなく挿絵を見る余韻を残した方がいい場合もあります。
文章の流れを大切にして、丁度いい間でスムーズにめくることを意識していきましょう。
初見で読み始めてしまうと、ページをめくったあとの展開が分からないので丁度いい間も作ることが難しいですよね。
読み聞かせをする絵本は事前に目を通しておきましょう。
絵本の読み聞かせのコツ・保育士
保育士として絵本を読み聞かせるコツは、子どもが絵本の世界に入り込みやすくすることです。
絵本の持ち方や姿勢ができていても、ただ読み進めていくだけでは絵本の世界観を広げていくことはできません。
「読み聞かせ」とは「読んで聞かせること」です。
読み手が「読み」子どもたちが「聞いて」、想像力や感性を養いながらその世界を味わうことが「読み聞かせ」です。
絵本の読み聞かせでは、子どもたちの反応を見ながら読み進めていくことが大切です。
時には、途中で子どもたちに問いかけたり・反応に応えながら読み聞かせるのもアリですよ。
絵本の通りでなくても、分かりやすい表現に変えたりして読む事で子どもたちに届けやすくなる場合もあります。
保育園では、まだお話しのできない赤ちゃんの頃から読み聞かせを大切にしているかと思います。
読み聞かせる大前提として、年齢に合っている絵本かを見極める必要があります。
とりあえず見てくれてるから何でもいいか・・・ではなく、色彩感覚を養ったり言葉の繰り返しを楽しんだりできるような絵本を選んでみてください。
この絵本で「どんな感覚や力を育んでいきたいか」という、ねらいを持ちましょう。
ねらいを持つことで、読み方のコツも掴めるようになります。
読み聞かせのコツ・幼児
幼児さんに読み聞かせをしていると、想外の反応が返ってくることもあります。
やりとりを楽しみながら読み聞かせるのも、未満児さんとは違った楽しみがありますよね。
幼児になると、ストーリー性のある絵本になっていきます。
「聞く力」を育むというねらいも出てきます。
子どもの反応を見たり・ねらいを持つということは、未満児さん同様、大切なポイントです。
幼児さんならではの読み聞かせのコツは、声の抑揚や間を大切にすることです。
登場人物がいるのなら、セリフも出てくるでしょう。
気持ちを込めて登場人物になりきって読んでいくことで、子どもたちもストーリーに入り込みやすくなります。
ストーリー性のあるものの場合は、絵本の世界を遮って子どもたちに問いかけたりはせず、読み聞かせが終わったあとに感想などを聞いてみましょう。
ストーリーや絵本の内容をしっかり理解できる幼児さんには、間も大切です。
楽しいおはなしの時には、リズミカルに読むと感覚でも楽しむことができます。
世界観に入り込んでほしいものの時には、間をたっぷりとっていくことで余韻を楽しんだり想像力を膨らませることができます。
子どもたちの受け取り方を想像しながら、絵本の世界観を届けていきましょう。
絵本の読み聞かせで気を付けること
絵本の読み聞かせで気を付けることは、2つあります。
共通して言えることは「ただ読む」だけにならないことです。
まだ上手に読み聞かせができない・・・と思っている方でもできることなので、頭に入れておいてくださいね。
事前に絵本に目を通しておく
絵本の持ち方や姿勢は、経験を重ねていくことで身に付いていくものです。
でも、事前にどんな絵本なのか目を通しておくことは経験に関わらずどんな人でもできますよね。
どんな読み方をしていこうか、子どもたちの反応を予想しながら頭の中で組み立てたりすることで、読み聞かせレベルも上がりますよ!
目線は子どもたちに向ける
一生懸命読み聞かせていると、つい絵本に釘付けになって読み進めているなんてこともあるかと思います。
でも、それでは子どもたちの反応を拾い上げたりやりとりを楽しむことは難しいですよね。
子どもたちに目線を向けて、反応を見ながら読み聞かせることを意識しましょう。
実は子どもたちは読み手の表情も楽しんでいたりするので、表情豊かに読み聞かせてあげてください。
紙芝居の読み聞かせの持ち方
紙芝居は、絵本と違って両手で持って読み聞かせます。
1ページではなく、1場面と言われることも覚えておきましょう。
ページをめくるのではなく、紙芝居を1場面ずつ右に抜いて読み進めていきます。
場面展開として、左手で全体を支えて右手で場面を抜いていきます。
左手は、紙芝居の下側の中央辺りで全体を支えます。
絵本と同じように、手のひらを上に向けて前面に人差し指から小指が見えるように持ちましょう。
力を入れて深く持ってしまうと、絵を隠してしまったり紙芝居がスムーズに抜けないこともあります。
軽く支える形で大丈夫です。
リラックスして脇をしめて持つと、紙芝居全体が安定して読みやすく・見やすくなります。
紙芝居を持つ高さは、鼻の高さあたりがベストです。
読み手は紙芝居の後ろに隠れるのではなく、紙芝居を斜め前に持つようにしましょう。
手で持つことが難しい場合は、机の上に置いて紙芝居を安定させてもいいと思います。
紙芝居用の舞台を使うのもオススメです。
紙芝居屋さんのような枠ですね。
舞台を使うとワクワク感が増しますよね。
手で持つ場合も机や舞台を使う場合も、絵本の読み聞かせと同じように子どもの反応を見ながら読み進めていきましょう。
紙芝居の抜き方
紙芝居をスムーズに読み進めていくために、読みながら右手で場面を抜く準備をしておくのがポイントです。
読みながら1場面ずつスタンバイしておくということが、紙芝居ならではですよね。
紙芝居によっては場面の途中で「ここまで抜く」といったラインがあり、次の場面を少し見る演出もあります。
さらに、上下に揺らしながら抜いたりすることで臨場感も生まれます。
「早く」「ゆっくり」など、早さのガイドが書いてあることもあるので参考にしてみてください。
テンポやリズム感を工夫することで、期待感や想像力を働かせたりと楽しみ方が変わってきます。
シーンに合わせて自由自在にアレンジしてみてくださいね。
紙芝居の読み聞かせのコツは?
場面の抜き方や読み方を工夫することが、紙芝居の読み聞かせのコツです。
紙芝居の読み聞かせは、紙芝居全体を劇場のように使えるのが醍醐味。
場面を途中まで抜いたり、揺らしながら抜いたりすることで、子どもたちを紙芝居の世界に引き込んでいきましょう。
紙芝居は場面に描かれた絵のみで想像力を膨らませていくので、読み手の表現力も重要になってきます。
登場人物の喜怒哀楽や場面の雰囲気がはっきり伝わるように、大げさに抑揚をつけてみてくださいね。
絵本の読み聞かせと同じように、ねらいを持ったり事前に内容を把握しておくことも大切です。
年齢に合ったものを選び、どんな読み聞かせ方をしていくのかしっかり考えておきましょう。
まとめ
絵本や紙芝居の読み聞かせの持ち方・読み方にはコツがあるので、参考にしてみてください。
上手に読み聞かせができるようになるには、事前に準備しておくことが大切です。
ただ読むだけではなく、絵本や紙芝居を通して「伝えたいこと」や「受け取ってほしいこと」を考えることも意識してくださいね。