モンテッソーリ教育とは、イタリアの医師・教育者であるマリア・モンテッソーリ博士が考案した教育法。
子どもが自ら学び、成長していける環境づくりを大切にしています。
モンテッソーリのおもちゃは、この教育法に基づいて設計され、子どもの集中力と指先の発達を高めることに効果的です。
モンテッソーリのおもちゃで有名なものは、虹色トンネル・ビジーボード・ビーハイブ。
実はモンテッソーリのおもちゃは手作りでも楽しむことができるのです。
この記事では、2歳の子ども向けのモンテッソーリのおもちゃを解説していきます。
モンテッソーリのおもちゃ(手作り)・2歳
1~2歳の子どもは、にぎる・つかむ・ひっぱる・いれる・つまむという活動が大好きです。
モンテッソーリのおもちゃは、身近にあるもので簡単にできます。
いくつか紹介します。
どんぐり落とし
どんぐり・口が細い空き瓶を用意します。(必ず下処理はしてください)
子どもは、瓶の口からどんぐりを落とします。
どんぐりの大きさによっては、手首をつかってどんぐりの角度をかえていれなければなりません。
スナップボタンつなぎ
ボタン・フェルトを用意します。
フェルトの両端にスナップボタンを取り付け、ボタンをとめながらつなげていきます。
ボタンの練習は、子どもが自分で衣服の着脱ができるようになるという目的もあります。
シール貼り
紙・クレヨン・丸シールを用意します。
ぶどう・車のタイヤなど、丸の形がある絵を紙に描きます。
子どもは、その丸に、丸シールを貼っていきます。
シールと同じ大きさの円を書くと、子どもはピッタリ貼ろうとします。
絵を描いた紙は、コピーしておくと、その後も繰り返しあそぶことができますので、原本は保管しておくと良いでしょう。
せんたくばさみ
せんたくばさみ・厚紙・ペン・はさみを用意します。
厚紙を動物の顔の形に切り、顔のパーツのみ描く。(例:目・鼻・口・ひげなど特徴的なもの)
子どもは、せんたくばさみを動物の耳に見立て、立てばうさぎでしたら、せんたくばさみをふたつつける。
わかりやすい動物は、うさぎ・ライオンが最もおすすめです。
モンテッソーリ・2歳のお仕事
モンテッソーリには、2歳の子ども向けにお仕事と呼ばれるものがあります。
モンテッソーリでお仕事と呼ばれるものは、子どもの成長や発達に必要な活動で、自発的に選ぶものとなっています。
2歳の子ども向けのお仕事は、手先を使うこと・五感に働きかけるような活動です。
モンテッソーリでは、手先を使うことがとても重要だと考えられています。
脳への影響や未来の性格にいたるまで影響があるという科学者もいるほどです。
色分けのお仕事
用意するもの・・・数色のぽんぽん・ぽんぽんの色と同色のカップ・スプーンまたはトング・大きめの容器
- 大きめの容器にぽんぽんをいれる
- カップを並べる
- スプーンやトングをつかって、ぽんぽんを色分けしてカップに入れていく
色分けの効果としては、
- 同じものを見つける
- 仲間わけする
- 箸の使い方がスムーズにできるようになる
トングを使う際には、親指・人差し指・中指の3本の指をつかうことで筋肉を鍛えることにもつながりますよ。
せんたくばさみのお仕事
用意するもの・・・木製のせんたくばさみ・空き箱
- 空き箱のふちに、せんたくばさみをつけていきます
- できるようになったら、空き箱のうちにペンで印をつけ、そこを狙ってつけていきます
本指を使ってせんたくばさみをつけることで、指の筋肉を鍛えることにつながります。
印をつかってせんたくばさみをつけることで、目で見たものをコントロールできるという練習ができます。
2歳児の手作りおもちゃ(指先)
指先をつかってあそぶ手作りおもちゃを紹介します。
スポンジ落とし
ペットボトルと、スポンジを用意します。
スポンジは、硬い面のないものを用意します。硬い面がある場合は、切り取ればOKです。
スポンジを2センチ〜2.5センチ角くらいの大きさで切っていきます。
切ったスポンジを、ペットボトルの中へぎゅっぎゅっと押し込んであそびます。
ペットボトルは、スポンジを取り出すことがむずかしいところが難点です。
繰り返し使うには、プラスチック水筒のような容器のふたに落とすための穴をあけると良いでしょう。
なにがでるかお楽しみの空き箱
正方形の空き箱・箱に入る大きさのおもちゃ・排水溝のゴムの蓋を用意します。
箱の1面を、丸の形に切り抜きます。そこに、ゴムの蓋をつけます。
箱の中におもちゃを入れ、子どもはなにがでてくるか楽しみます。
おもちゃだけでなく、絵カードや、ひらがなカードを入れて、子どもが読み上げるのも学ぶ機会になっておもしろいですよ。
ひっぱり箱
手芸用のひも(太さ10ミリ・長さは2メートルくらい)・蓋つき丸型の箱を用意します。
箱のふたの中心と、箱の底の中心に穴をあけます。
どちらも内側からひもを通し、それぞれ外側で玉結びをします。
残りのひもを、箱の中にいれて、ふたを閉めて、蓋をテープで固定します。
ひもはどちらからも引っ張ることができます。
保育士と子どもで両方から一緒にひっぱり合ったり、お友だちと一緒にあそぶこともできます。
ずっと繰り返しひっぱってあそぶことができます。
ひもは玉結びでとめてありますが、玉結びと一緒に、ひも通しのおもちゃをつけると、より子どもがつかみやすくなりますよ。
2歳児のおもちゃ(手作り)・簡単
簡単に手作りできる2歳児のモンテッソーリおもちゃをご紹介します。
ストロー落とし
ストローを細かく切ります。
それを大きな容器にいれ、子どもはひたすらストローをペットボトルにいれていきます。
砂のお仕事
空き瓶(牛乳瓶のようなもの)の外側にビニールテープで印をつける。
瓶はいくつか用意し、ビニールテープを張る場所は、高さをそれぞれ変える。
砂場へもっていき、子どもはそのテープの高さまで砂をいれます。
子どもの目で見て、量をコントロールをする力が身に付きます。
ないしょのふた
厚紙に動物やキャラクターの絵を貼り、そのうえにおしりふき用のプラスチックの開閉するふたを貼り付けます。
ふたを開けると誰がいるのか、わくわくしますね。
まとめ
この記事では、2歳児に向けたモンテッソーリの手作りおもちゃを解説してきました。
『モンテッソーリ教育』は、子どもの成長にとって、とても良い刺激になるおもちゃがたくさんあります。
モンテッソーリの教材は、購入することはできますが、手作りでも十分に楽しむことができます。
そして、100均などで購入できるものがほとんどです。
手作りのおもちゃで気を付けなければならないことは、子どもが使うときに危なくないような状態になっているということです。
子どもが素手で触っても問題がないように、危ない箇所はテープでカバーしたり、安心してあそべるようにしましょう。
ぜひ、手作りのモンテッソーリのおもちゃを作って、子どもたちが夢中になるおもちゃを作ってみてくださいね。