保育実習では、実習生は、部分実習を行います。
子どもたちに対して自分が保育をすすめるとなると、必ず指導案が必要となります。
とは言っても、指導案ってむずかしいですよね。
ねらい・流れ・配慮・予想される子どもの姿など、指導案によって記入するところがたくさんで、一体何を書いたらいいものかわからなくなってしまうこともあります。
そこで、この記事では、部分実習の指導案の書き方の参考になるように解説していきます。
今回は4歳児の部分実習について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
4歳児の部分実習の指導案
部分実習の指導案で記入する際のポイントは、大きくわけて3つあります。
活動内容
どのような活動を行うのか、わかりやすくはっきり書く
ねらい
その活動には、どのようなねらいがあるのか、子どもたちに何を感じてほしいのかを書く
環境
活動で必要な場所・必要なもの・配置の仕方など、こまかく書く
指導案では、導入・展開・まとめまでの一連の流れが必要となり、その流れに沿って、環境構成・予想される子どもの姿・保育士の働きかけを記入します。
書き上がったら担当の先生に提出し、確認してもらうこととなります。
すぐにOKをもらえることもあれば、修正をされることもあります。
修正された場合には、すぐに修正をして、翌日の朝に提出しましょう。
すぐに対応することで、実習生としての評価も高くなります。
私が実習生のときには、保育園と幼稚園の実習で大きな差があり、苦労しました。
保育園の実習では、大体の方がお子さんのいる先生で実習生に優しく、指導案の修正する箇所には付箋をつけて書いてくださいました。
しかし幼稚園の実習では、先生方が若く、実習生に厳しかったのです。
指導案には、直接赤ペンで修正されるため、全て書き直して提出→赤ペン修正→また修正・・・の繰り返しで、眠れない日もありました。
最近では、パソコンで記入する指導案も多くなってきていると聞きます。
パソコンが得意な人には、指導案がパソコンでできると効率よくて良いですね!
手書きにしても、パソコンにしても、修正が必要となった際には、すぐに対応することが大切です。
4歳児の部分実習の指導案・絵本
絵本の読み聞かせは、保育士と子どもたちの大切な時間です。
絵本の読み聞かせの指導案のポイントをご紹介します。
読み聞かせを行う場所
絵本を読み聞かせる際の場所を設定しましょう。
また、絵本を読む際に、その絵本を子どもたちにどのようなことを伝えたいのかも記入できると、なお良しです。
子どもたちから絵本は見えているか
子どもたちに読み聞かせを行う際、その読み方・読む場所で全員が見えているのかなど、子どもの目線になって考えてみましょう。
例えば、太陽の光で反射してしまい、見えづらい場合や、絵本の高さが見えづらい場合も考えられます。
声の大きさ
絵本を読む際の部屋の大きさや子どもの人数に合わせた声の大きさなのか、確認しましょう。
絵本を読み始める前に、手遊びを取り入れると、子どもの集中が保育士に集まります。
絵本と関連するような手遊びを取り入れることが出来るとなおよいです。
4歳児の部分実習の指導案・製作
4歳児は、自分でできることが増え、手先を使う細かい作業ができるようになってきます。
ねらいの立て方としては、
- はさみを使って切ったり貼ったりする
- 材料や用具を目的に合わせて使用する
- 身近な素材を工夫して使う
実習生の働きかけとしては、
- 子どもの製作したものを認め、受け入れることで、製作の楽しさを感じられるようにする
- さまざまな素材や用具の使い方を知らせ、作る楽しさを感じられるようにする
- 身近な素材で楽しむことができるように、廃材の準備をする
- 季節感のある製作を取り入れ、子どもの興味をふくらませる
- 子どもの発想や工夫・気づきを大切にし、子どもの自信につなげていく
4歳児は、実習生の行う部分実習に興味津々です。
思っている以上に4歳児はさまざまなことができますが、園の方針によって用具の使い方はさまざまです。
はさみの取扱に慎重な保育園もあります。
指導案を書き始める前に、「このような部分実習を考えているのですがどうでしょうか」と、担当の先生に確認したうえで、指導案を書き始めましょう。
4歳児の部分実習・ゲーム
部分実習でゲームを行う実習生は多いです。
とくに、椅子取りゲーム・フルーツバスケット・ハンカチおとしは定番です。
用意するものもとくに多くありませんし、ルールも簡単なので、実習生にはおすすめです。
しかし、ゲームを行う際には、安全面での配慮も必要となります。
指導案では、予想される子どもの姿と保育士の働きかけを記入します。
例えば椅子取りゲームでは、椅子に座れなかった子どもは、はずされた椅子に座り、最後までゲームを見ていることになりますね。
その際、座れなかった子どもたちへの対応なども記入しましょう。
例えば、
- 座れなかった子は、ゲームの音楽に合わせて一緒に手拍子をする
- まだゲームが続いているお友だちを、保育士と一緒に応援する
おすすめできないのが、鬼ごっこです。
鬼ごっこは、怪我につながるリスクがあります。
走って正面衝突・転倒・物にぶつかってしまう。
鬼ごっこやしっぽとりゲームは、ルールは簡単ですが、部分実習で行うには、さまざまなリスクが予想されるため、おすすめはできません。
4歳児の部分実習・15分
15分の部分実習では、簡単なあそびがおすすめです。
例えば『たからさがし』
部分実習を行う部屋の中に、事前にお宝をかくして置き、子どもたちが見つけるというあそびです。
簡単なあそびですが、子どもたちはわくわくがとまりません。
注意したいポイントは、必ずひとりひとつはお宝を見つけることができるようにするということ。
多めにお宝を用意して、隠しましょう。
お宝は立体的なものでも、画用紙などで作ったものでも何でもOKです。
季節に合わせてお宝を設定するのもおもしろいですよ。
例えば、
- 春:桜・イースターエッグ
- 夏:いちご・すいか
- 秋:どんぐり・りんご
- 冬:手袋・ゆきだるま
事前準備が大変ですが、子どもたちはとても楽しいでしょう。
さらに、そのお宝をつかって製作につなげることもおもしろいです。
例えば、お宝は桜の花びら。
模造紙に大きな木を用意しておき、お宝で見つけた桜の花びらをどんどん貼っていき、大きな桜の木を完成させる、という様な感じです。
4歳児の部分実習・20分
20分でおすすめは、からだを動かすあそびがおすすめです。
例えば、『ナンバリング』
子どもたちは室内で広がります。
保育士は、ピアノを叩いて数を知らせます。
保育士が鳴らしたピアノの数で、お友だちとグループを作り、座ります。
はじめは、2や3からはじめ、徐々に増やしていき、最後は全員が輪になれるようにします。
最後は大きな輪ができるため、さらにそこからハンカチ落としや、子どもの王様などのゲームにつなげることもできます。
そのほかには、『じゃんけん列車』もおすすめです。
じゃんけん列車は、勝っても負けても最後まで動きがあるゲームのため退屈することがありません。
まとめ
この記事では年中さんの部分実習の指導案について解説してきました。
実習に行くというだけで緊張するのに、指導案も書かなくてはならないため、実習生は大変ですよね。
私も実習生のときは指導案が苦手でしたが、実習生のときに指導案を経験することで、実際の保育現場で役立つときがきます。
事前準備は、必ず自分の力となりますので、自分が部分実習をスムーズにすすめられるように、指導案はしっかりと記入しましょう。
指導案を書いても、実習で失敗することはあります。
実習は失敗をして、気づき、次につながっていきます。
全て自分の力となりますので、実習生の間にいろいろチャレンジしてみてくださいね。