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保育園では毎月避難訓練が行われることが義務付けられています。
災害や火災などは急に起こり、訓練をしていないと子どもも保育士もパニックになってしまい、冷静な判断が出来ず命を落としてしまうなんてこともありえますよね。
保育園で避難訓練を行ったら、記録の書き方が大切になってきます。
書式などは特にありませんが書き方のポイントがあるのでご紹介します。
保育園の避難訓練記録の書き方
保育園の避難訓練記録の書き方についてご紹介します。
想定
どのような想定で避難訓練を行ったか必ず記録するようにしましょう。
- 火災
- 地震
- 不審者が入ってきた時 など
実施した時間・避難訓練にかかった時間
毎回タイムを測り、どれだけ避難するのに時間が掛かったのか把握する必要があります。
やはり、避難にかかる時間が多くなると危険なので、なるべく素早く避難できるように訓練をしていきましょう。
反省
各クラスで今回の避難訓練での反省を記入してもらいます。
- 人手が足りなかったから手伝って欲しい
- 子ども達の私語が目立った
- 職員間で連携が取れていなかった など
些細なことでも良いので記録するようにしましょう。
毎回の反省が、次回の避難訓練に活かされていきます。
ねらい
避難訓練を行う最大のねらいは実際に災害が起きた時に安全に避難できることです。
このねらいを達成するために、毎月保育園では避難訓練を重ねていきます。
ねらいが達成できるように、災害の怖さや避難訓練の大切さを毎回伝えて真剣に訓練に取り組めるように子ども達へ声掛けができると良いですね。
また、保育士の指示が通らないと危険なので、保育士の話を聞くことの大切さももう一度伝えていきましょう。
未満児クラスはまだ避難訓練が理解できず、泣いてしまったりパニックを起こしてしまったりする子どももいるので、職員間で連携していくことが重要になってきます。
想定
様々な場面を想定して行いますが、基本的なパターンをご紹介していきます。
火災避難訓練
火災は頻繁には起こりませんが、調理室や休憩室から火災が起こる可能性も十分考えられます。
このように、どこの部屋から火災が起きたか明確に設定して訓練を行います。
地震避難訓練
地震は日本で頻繁に起こっていて、一番身近に感じる災害ですね。
いつどこで起こるか分からないので、地震を想定した避難訓練もしっかり行っていきましょう。
子ども達には、頭を隠すように「だんごむしのポーズ」を教えたり、机の下にもぐったりするように指導していきます。
揺れが収まってから避難場所へ避難するようにします。
不審者避難訓練
不審者が保育園に入ってくる可能性もありますね。
子ども達に危害が加わらないように、保育士がしっかり子ども達を守る必要があります。
不審者を刺激しないように、保育園内で隠語(不審者のこと)の言葉を決めて、放送で流したり、連絡したりする園も多いです。
私の勤めていた園は、不審者のことを「きりん組さん」と、架空のクラスの名前で呼んだり、「〇〇さんがいらっしゃいました」と、園に来ることの無い社長の苗字で呼んだりしていました。
警察署と連携して不審者訓練を行うのもおすすめです。
津波や川の氾濫の避難訓練
近くに川や海がないと中々想定しづらいと思いますが、近くにある場合は想定して避難訓練をおこなっていきましょう。
地震の津波に加えて、台風や大雨によって川が氾濫することも多いですね。
高い場所へ逃げる訓練を行っておきましょう。
避難場所
避難場所は、災害によって場所が変わってきます。
それぞれの避難訓練での避難場所について考えていきましょう。
火災避難訓練
火災訓練では、火災が起きた場所によって避難の仕方が変わります。
もちろん火災現場の近くを通って逃げるのは危ないので放送での火災場所を良く聞き、その場所から離れて避難していきます。
建物からいち早く避難し、園庭やグラウンドに逃げます。
地震避難訓練
地震避難訓練では、まず頭を守るように指導し、その後揺れが収まったら建物の外へ避難します。
火災訓練同様、園庭やグラウンドなどに逃げます。
近くに建物があると余震でガラスが割れたりすることもあるので、建物からできるだけ離れた何も落ちて来るものがない平たい場所を避難場所へ設定しましょう。
「おかしも」の標語を子ども達に伝えましょう。
- お:おさない
- か:かけない
- し:しゃべらない
- も:もどらない
不審者避難訓練
不審者避難訓練では、部屋へ避難するようにしましょう。
部屋の施錠をすると、部屋の中へ不審者が入ってくるリスクを減らすことができます。
また、この訓練をするときに知らない大人にもついていかないように話すようにしましょう。
「いかのおすし」という標語を伝えると子ども達も覚えやすいですね。
- いか:知らない人についていかない
- の:他人の車にのらない
- お:おおごえを出す
- す:すぐに逃げる
- し:しらせる
津波や川の氾濫の避難訓練
津波や川の氾濫の避難訓練では、子ども達と大人数で避難できる高い場所へ避難します。
急に決めるのではなく、下見に行き大人数で避難できそうかあらかじめ確認しておく必要があります。
また、未満児を連れて高い場所へ避難することは難しいとので、以上児クラスと連携しながら避難する必要があります。
実施方法
園によってさまざまだと思いますが、あらかじめ職員に避難訓練をする日にちを伝えておこなう場合や、全く知らされず急に避難訓練が始まる場合もあります。
あらかじめ避難訓練の日にちを伝えられていると、週案に避難訓練のねらいなど書いてカリキュラムを組むこともできますね。
急遽避難訓練があることで、予定していたスケジュール通りいかない事もあると思うので、保育士が臨機応変に対応できることが求められます。
様々な時間を想定して避難訓練が行われるので、お昼寝中や、外遊びの時など、思いもしない時間帯に非常ベルが鳴ることもあります。
お昼寝の子どもを起こすのは可哀そうだと思いますが、もちろん災害はどのタイミングで起こるか分からないので、どのタイミングであってもまずは保育士が冷静に訓練できることが大切になってきます。
基本的には、非常ベルが鳴り、その後放送を聞き、避難をするという流れになります。
普段から放送は良く聞くように指導しておく必要もあります。
火災・不審者の場合は、避難訓練に合わせて通報訓練もしておくと良いですよ。
まとめ
今回は保育園での避難訓練について詳しくご紹介しました。
災害はいつ起こるのか分からないので、いざという時に安全に避難できるように訓練を重ねていく必要がありますね。
様々な場面を想定し、訓練を繰り返し行っていきましょう。
もちろん子ども達も訓練に飽きてしまわないように、災害、不審者の怖さや命を守る大切な訓練であることを伝えて、緊張感を持って取り組めるようにできたらいいですね。
また、保育士同士の連携も重要になってくるので、たくさん話し合いをして一番良い方法で避難できるように訓練していきましょう。