保育士の給料が安い理由はなぜ?平均手取りや解決策を紹介!

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激務なうえ、子どもの命を預かるという重い責任を担いながら働く保育士。

 

  • 子ども達に怪我やトラブルがないよう
  • 発熱などを見逃すことがないよう
  • 年齢に沿った接し方ができるよう

高い専門性を求められる国家資格でもあります。

 

その専門性の高さに対して、保育士の給料が安いのは、なぜでしょうか。

 

保育士の給料が安い理由はなぜなのか、解決策はあるのか、平均手取りはどのくらいなのかについて解説します。

保育士の仕事は大好きだけど、手取りの給料がもっと良ければ、と思っている保育士さんに役立つ情報をまとめました。

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保育士の給料が安い理由はなぜ?

保育士の給料が他の専門職やサラリーマンと比べて安い理由はなぜなのでしょうか。

保育士の給料が安い理由はなぜかについて解説します。

「公定価格」の壁

公立保育園の保育士は、地方公務員であるため、経験年数に応じて公務員としての給料をもらうことができます。

しかし、私立保育園の保育士の場合は事情が異なります。

 

私立保育士の給料の財源は国からの補助金です。

私立の認可保育園は、「公定価格」を基準とした補助金を国から受け取っています。

「公定価格」は、国が定めた子ども1人あたりに必要な費用です。

 

しかし、この補助金の基準となる「子ども1人あたりに必要な保育の費用」が、保育現場の実態に合っていないと言われています。

 

 例えば、子どもに対する保育士の数は、

  • 4歳以上児:30人につき保育士1人
  • 3歳児:20人につき保育士1人
  • 1、2歳児:6人につき保育士1人
  • 0歳児:3人につき保育士1人

とされていますね。

 

しかし、現場で働いている保育士は感じているように、実際この人数で保育は成り立ちません。

この基準通りでは保育士の手が回らず、十分な保育を行うことができないのです。

 

結果として、保育士を追加して配置している保育園がほとんどです。

しかし、補助金は基準通りに計算された金額しか支給されません。

つまり、保育士10人分として支給された補助金を、15〜20人で分け合うということになります。

 

このように、「公定価格」で定められた保育士の数と、実際に働いている保育士人数の差が、保育士の給与を低くしまっているのです。

ギリギリの運営

また、もう1つの財源である保護者からの「保育料」も、自治体によって定められた最低ラインの金額となっています。

人件費を支えるような大きな収入源にはならないのが実情です。

 

保育の仕事は福祉職です。

保育園は営業利益を追求するための施設ではありません。

運営の中で利益を上げることもできません。

 

私立の保育園は、ギリギリの基準で定められた補助金と、保護者からの保育料だけで運営しています。

そのため、保育士の給料が安くなってしまう構造が生まれるのです。

保育士が軽視されてきた歴史

もう一つが理由が、保育士の歴史です。

保育士は子どもの人格形成に関わり、命を預かるとても責任ある仕事です。

 

しかし、保育園としてのシステムが始まった当初、保育士は「保母」と呼ばれていました。

保母という文字通り、母親の代わりに子どもの面倒を見てくれる存在として見られていたのです。

保母は子育ての「補完」程度と認識にされ、その専門性は軽視されてきた背景があります。

 

現在ではこのようなイメージは徐々になくなりつつあります。

しかし、昔の考えが今でも一部にはあります。

 

実際、私自身も他業種の友人から「毎日子どもと遊んで楽しそうな仕事」と言われた経験があります。

保育士の社会的価値や専門性が正当に認められないことも、給料が上がらないの一因となっています。

 

そして、そもそも仕事量の多さと給料が見合っていないという問題もあります。

保育士の仕事は、子どもの保育はもちろん、指導案の作成、行事の準備、園の清掃や一般事務まで、山のようにあります。

他業種であれば専門の部署が行う仕事も、保育園では全て保育士がこなさなくてはなりません。

 

当然、規定の就労時間内では仕事が終わらず、残業したり持ち帰って仕事をすることも。

保育士ならば、ほとんどの方が経験しているでしょう。

こうした仕事量の多さも、より一層「給料が安い」と感じてしまう理由となっています。

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保育士の給料の平均手取りはいくら?

では、保育士の給料の平均手取りはいくらなのでしょうか?

公立保育士と私立保育士に分けて具体的に解説します。

公立保育士の給料の平均手取り

公立保育士の平均月収は、279,797円となっています。

*出典:文部科学省「幼稚園・保育所等の経営実態調査結果( 収支状況等)」

 

私立保育士より、やはり公立保育士の給料が高い傾向があります。

公立保育士の場合、さらに福利厚生も充実しています。

公立保育士は、産休・育休から復帰するケースも多く、勤続年数の長さが平均月収を押し上げているとも言えます。

私立保育士の給料の平均手取り

私立保育士の平均月収は262,158円となっています。

公立保育士との差は、毎月17,639円。

 

年収にすると、年間でおよそ21万円という大きな差が出てくることになります。

 

私立保育士の給料が安いことは「公定価格」の項目で解説しました。

しかし、私立保育士は勤続年数が短いことも平均月収が低い理由の一つです。

 

大阪市を例に挙げると、

  • 私立保育士は、半数以上が20代
  • 勤続年数は8割以上が10年未満

と言われています。

*参考:大阪市HP「職員(保育士、幼稚園教員)給与に関する報告」

 

  • 給料が低く、長く続けるのが難しい
  • 結婚や出産を機に退職する

という私立保育士が多いのが現状です。

公立保育士と私立保育士の給料差

公立保育士と私立保育士の間に、なぜこのような給料差が生まれるのでしょうか?

その大きな要因は、公立保育士は地方公務員であるということがあります。

 

地方公務員の場合は、

  • 年功序列制で定期昇給がある
  • 勤続年数が長いほど、給料も高くなる

という背景があります。

その定期昇給の差が、公立保育士と私立保育士の給料の差として現れているのです。

 

もちろん、私立保育園でも昇給等はあります。

しかし、経営状態や園の方針もあるため、必ずしも期待できるとは限りません。

 

私立保育園は、自治体からの補助金も導入されています。

しかし、上記で解説したように運営自体に余裕がない園が多く、保育士の給料にはなかなか反映されません。

 

そして、公立の保育園の採用難易度は高い傾向にあります。

大都市圏や政令指定都市の場合は、特に人気です。

公立保育士は待遇が良いため辞める人が少なく、勤続年数も長いのです。

 

そのため、募集が行われるのは少人数となります。

公立の保育士になるのは狭き門と言えるでしょう。

 

実際、平成30年度の「大阪市」の公立保育士の倍率は15倍となっています。

かなり厳しい状況であることが分かりますね。

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保育士の給料が安いのは当たり前?

保育士の給料が安いのは当たり前なのでしょうか?

 

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、保育士の給料は上昇傾向にあるとされといます。

どの程度上がっているのか気になりますね。

実際の上昇率について解説します。

保育士の給料は、少しずつ上昇中!

保育士の平均年収は、6年間で

  • 女性が47万円
  • 男性が56万円

上昇しています。

*出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」

 

待機児童が社会問題化し、2013年に政府は保育士の待遇改善をスタートしました。

さらに、2017年4月からはベテラン保育士を支援するキャリアアップ制度が開始されています。

政府は、さらなる保育士の処遇改善に取り組んでいます。

 

今は厳しいけど、少しずつ給料アップが見込める職業でもあります。

現状辛いと思っている方も、もう少し頑張り続けみてはいかがでしょうか。

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保育士の給料が安いことの解決策

国が様々な制度を打ち出し、保育士の給料が少しずつ上がっていることはお話しました。

しかし、「国が少しずつ上げてくれるのを待っていられない」という保育士もいるでしょう。

ここでは、保育士の給料の安さに対する、具体的な解決策を解説します。

キャリアアップで昇給

2017年に開始された保育士のキャリアアップ制度。

保育士のキャリアアップ制度を利用し、

  • 副主任保育士
  • 専門リーダー
  • 職務分野別リーダー

を目指す方法もあります。

 

「職務分野別リーダー」は、

  • 約3年以上の勤務が目安
  • 月額5,000円

の処遇改善が加算されます。

 

「副主任保育士」と「専門リーダー」では、

  • 概ね7年以上の勤務経験
  • 職務分野別リーダーとしての経験
  • 月額4万円

の処遇改善が加算されます。

 

これまで曖昧だった保育士のキャリアを明確にすることで、多くの保育士が利用できる制度です。

 

また、私立保育士の職種別給与月額は、下記の通りです。

  • 常勤保育士    255,415円   
  • 主任保育士    383,029円   

*出典:文部科学省初等中等教育局「幼稚園・保育所等の経営実態調査結果( 収支状況等)」

 

副主任よりさらに上の主任保育士を目指すことで、役職手当などが加算され、給料の大幅アップが望めます。

好条件の保育園へ転職

現在の給与に不満があったり、生活がギリギリという保育士は、キャリアアップを待たずに転職したいですよね。

私立保育園の中でも、高待遇な園はあります。

その一例が、企業内保育園や病院内の院内保育所です。

 

しかし、企業内保育・院内保育には運営形態が2種類あります。

一つ目の「民間の保育委託業者が運営」している場合は、私立保育と給料はあまり変わりません。

注目すべきは、もう一つの「企業や病院が直接運営している保育園」です。

企業が直接運営していれば、その企業の社員と同じ待遇や福利厚生が受けられます。

また病院が直接運営していれば、院内の他業種の職員と給料に差が出ないよう、保育士の給料も考慮されます。

 

そのため、院内保育の保育士の給料は高めに設定されています。

上記の二つは求人数が少なく、求人の募集が出でも人気が高いとのこと。

根拠強く求人が出るのを待って応募してみてもよいでしょう。

 

また、月給は今と同じ水準でも「ボーナス」がたくさん出る保育園を探すという手もあります。

月給が25万円前後でも「ボーナスが4ヶ月分もらえる」となると、年収は一気に上がります。

 

ボーナス3〜5ヶ月分という求人を探してみるのもよいでしょう。

雇用形態を変える

常勤(正社員)として働いている保育士の給料は、上記で述べた「公定価格」の問題などもあり、あまり高いとは言えません。

常勤以外の雇用形態で給料アップを図りたいのであれば、夜勤勤務の保育士という方法もあります。

 

夜勤の時間帯の給料は、労働基準法に基づき、「午後10時から翌日午前5時まで」の間、「2割5分以上割増賃金を支払われること」と定められています。

つまり、給料が25%アップします。

 

夜勤は辛いという保育士には、派遣保育士という雇用形態もおすすめです。

派遣保育士については、この下の項目で詳しく説明していますので、参考にしてみてくださいね。

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稼ぐなら派遣保育士がおすすめ!

今、保育士に人気の雇用形態として注目されているのが、派遣保育士です。

派遣保育士はなぜ稼げるのか、どれくらい給料が高いのか、気になりますね。

 

一般的に「派遣」と聞くと、雇用期間などが不安定なイメージもあるかと思います。

しかし、保育士の場合、派遣保育士に登録して働くことで高収入を得ている方も多いです。

パートより派遣の方が高給料

派遣保育士は「派遣」という勤務スタイルで働く保育士のことです。

雇用する保育園も、働く保育士も、「正社員よりも派遣のほうが良い」と判断するケースが増えています。

柔軟な勤務体制にも対応可能な派遣保育士は、今、増加傾向にあると言われています。

 

まずパート保育士と派遣保育士の一番の違いは時給です。

どちらも時給で換算される場合がほとんどですが、

  • パートの場合は時給1000円前後
  • 派遣社員の場合は時給1200円前後

に設定されていることが多いです。

 

派遣保育士の給料が高くなる傾向にあるのには、理由があります。

パートの場合、保育園がパートで働く人を直接面談をし、直接雇用します。

求人広告を出して、面接を経て採用するという費用や労力を、保育園側が全て負担しなければいけません。

 

一方、派遣社員の場合は派遣会社が採用活動を行います。

保育園と派遣保育士との間に直接の雇用関係はありません。

求人広告の掲載なども、派遣会社が行います。 

派遣保育士は個々の保育園ではなく「派遣会社が一括して」採用活動を行うため、効率的に採用できるのです。

その分、時給を高く設定することが可能となります。

正社員より派遣社員の方が稼げるケースも!

派遣という雇用形態は、正社員より不安定というイメージもあるかと思います。

しかし、残業代や休日出勤代など、正社員より「しっかり守られている」という側面もあります。

 

コストの面からみて、派遣保育士は正社員のような長時間の残業や、持ち帰り仕事はあまりありません。

派遣保育士に残業や休日出勤が発生すると、時間に応じた残業代だけでなく割増の賃金が発生するからです。

 

正社員の場合、持ち帰り仕事やサービス残業なども日常茶飯事ですね。

しかし、派遣保育士ではそのようなことありません。

 

残業代などを考慮すると、結果的に残業代が満額出る派遣保育士の方が稼げるケースもあります。

派遣保育士のメリット

派遣保育士には時給が高いという長所だけでなく、様々なメリットがあります。

  • 勤務時間の調整がしやすい
  • 勤務地の変更が可能
  • トラブルがあれば派遣会社が間に入ってくれる
  • 残業が少ない

などです。

産後保育士の社会復帰としても、派遣保育士は注目されています。 

 

契約保育士の場合、メリットは正社員に近い待遇を受けられるということです。

しかし、正社員に近いということは残業や持ち帰りの仕事なども正社員と同じです。

また、契約保育士は業務内容や仕事の責任についてもほとんど正社員と同じです。

 

そのため、契約保育士はどうしても仕事優先になってしまいます。

家事や育児と両立しながら効率的に稼ぎたいという方は、断然派遣保育士のほうがメリットが多いのです。

派遣保育士のデメリット

派遣保育士にはたくさんのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。

  • 収入が不安定
  • 同じ場所で働き続けることができない
  • 担任を持つことができない

などです。

 

派遣保育士の勤務先は派遣会社が選定します。

楽しく働いていたのに、4月から急に他の保育園に行くことになった!なんてこともあります。

それは覚悟しておかなければいけません。

 

新しい派遣先の保育園で、またイチから人間関係を構築しなければいけないなどの負担もあります。

しかし、保育士の世界は女性特有の人間関係のトラブルも生じやすい職業です。

実際に派遣保育士をしている方の声を紹介しているサイトでも、人間関係に触れるコメントを多く目にしました。

「長く勤めるわけではないので人間関係が気楽」という意見のほうが多いです。

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高給料の保育士求人の見つけ方を紹介!

上記にて、派遣保育士がパート保育士よりも時給が高く、正社員より効率的に働けることを解説しました。

では実際、保育士の時給相場はどれくらい違うのか、どのように求人を探せばよいのかお話しします。

保育士の時給の相場を事前に知る

まず、派遣社員として働く保育士の時給相場です。

  • 首都圏:平均時給1250円台
  • 地方 : 平均時給1000円台

となっています。

*出典:ほいく畑

 

中でも、最も時給が高かった派遣求人は東京23区の求人です。

時給1400円の募集も多く、時給1500円台の求人も目にしました。

 

時給1500円の場合、1日8時間勤務すると1万2000円。

月20回の勤務で月給24万円となります。

 

次にパートで働く保育士の時給相場です。

・首都圏:平均時給1000円台

・地方:平均時給800円台

となっています。

 

地方の中でも、大阪や愛知などの大都市圏や、札幌、仙台、広島、福岡など政令指定都市は、給料が高い傾向にありました。

派遣に比べるとパートの時給は、200円ほど低いことになります。

転職サイトを活用

転職するうえで、なかなか時間が取れないという保育士も多いと思います。

忙しい保育士は、保育士専門の転職サイトを優先して利用しましょう。

保育士専門の転職サイトを利用するメリットは、

  • 自分の希望に沿った職場が見つけやすい
  • 履歴書の書き方や面接の仕方などのサポートが受けられる
  • スマホサイトもあるので、仕事の合間や帰宅後の短い時間を有効利用できる

などです。

 

中には保育士の資格を持つ専門アドバイザーが相談に乗ってくれるサイトもあります。

一人での転職が不安な保育士にとっても、相談に乗ってくれる人がいるということは大きな安心ですね。

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まとめ

今回は、保育士の給料が安い理由や平均手取り、解決策について解説しました。

「公定価格」など、意外と知らずに働いている保育士もいると思います。

 

0歳児3名、1歳児6名を普通の体力の女性が一人で保育するのは、いくらプロでも大変なことです。

こういった現場の保育士の声や実態が、どの程度国に届いているのかは分かりません。

 

派遣保育士など、今注目されている新しい働き方もご紹介しました。

何かトラブルがあった際、派遣会社が仲裁に入ってくれるという安心も大きいですよね。

安心はお金に変えられない部分でもあります。

 

保育士は責任感が強く、働き者で優しい方が多い職業です。

「子ども達のために」と、つい働きすぎて、自分の時間を犠牲にすることも当たり前になっていませんか?

 

自分自身の時間や生活も大切にしながら、充分な給料がもらえたら、保育士はより魅力的な職業になると思います。

保育士の皆さんが、より充実した保育士ライフを送ることができるよう、心から応援しています。

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